サル痘の発生状況(その5)

2022/6/14

サル痘を風土病としない複数国での発生

(ポイント)
●世界保健機構(WHO)は、6月10日、サル痘ウイルスを風土病としない28か国からサル痘ウイルスへの感染症例が確認されている旨発表しました。WHOでは更なる調査を進めております。
 また、ブラジル、ポーランドの保健当局より、感染症例が確認された旨発表されています。 
●現在有効な予防法としては、症状のある者やサル痘を有する可能性のあるげっ歯類等のほ乳類との接触を避け、石けんやアルコールベースの消毒剤を使用した手指衛生を行うことが推奨されています。
●現在、WHO及び各国保健当局によってサル痘ウイルスが確認されている30か国(アルゼンチン、カナダ、メキシコ、米国、モロッコ、アラブ首長国連邦、オーストリア、ベルギー、チェコ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、ハンガリー、アイルランド、イスラエル、イタリア、ラトビア、マルタ、オランダ、ノルウェー、ポルトガル、スロベニア、スペイン、スウェーデン、スイス、英国、豪州、ブラジル、ポーランド)に渡航される方は、特に感染予防にご留意ください。なお、それ以外の国・地域に渡航される方についても、今後渡航先において感染が確認される可能性があるところ、感染予防にご留意願います。
 
○6月10日付WHOによる発表(英文)
https://www.who.int/emergencies/disease-outbreak-news/item/2022-DON392
 
(本文)
1 サル痘の発生状況
 世界保健機構(WHO)は、6月10日、サル痘ウイルスを風土病としない28か国から、サル痘ウイルスへの感染症例が1285件確認されている旨発表しました。これは前回の6月4日の780例の発表から505件の増加となり、感染症例の多くはヨーロッパ地域(87%)が占めています。また、ブラジル、ポーランドの保健当局より、感染例が確認された旨発表しています。なお、サル痘を風土病としない国・地域からの死亡者はまだ報告されていません。WHOでは更なる調査を進めています。
2 サル痘について
 (1)概要
サル痘はリスなどのげっ歯類が自然宿主として考えられ、天然痘同様の症状を伴う急性発疹性疾患です。従来、アフリカに発生する風土病であり、2021年12月以降、カメルーン、中央アフリカ、コンゴ共和国、コンゴ民主共和国、リベリア、ナイジェリア、シエラレオネ、ガーナにおいて症例が報告されています。
(2)症状
潜伏期間は5~21日(通常は6~13日)、致死率は数%~10%と報告されています。初期症状は、発熱、悪寒、背中の痛み、筋肉痛、リンパ節の腫れ等であり、発熱後1~3日で特徴的な発疹が顔や四肢に現れ、口の中や性器、目にも発疹が現れることがあります。臨床的には天然痘と区別が困難です。
(3)予防法
サル痘の流行地では以下のような感染予防対策を心がけ、感染が疑われる場合には、直ちに医師の診察を受けてください。
●症状のある人の飛沫・体液等との接触を避ける。
●石けんと水、またはアルコールベースの消毒剤を使用した手指衛生を行う。有症状者が使用した服、寝具、タオル、食器等に触れる際は特に手指衛生に気をつける。
●サル痘を保有する可能性のあるげっ歯類等のほ乳類(死体を含む。)との接触を避け、野生の狩猟肉(ブッシュミート)を食べたり扱ったりすることを控える。
●イベント等、大勢の集まりに参加する場合は、人と適度な距離を取ること。
(4)治療
  対症療法
 
(参考)
○厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/monkeypox_00001.html
 
○厚生労働省検疫所
https://www.forth.go.jp/news/20220521_00001.html
 
○国立感染症研究所
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/408-monkeypox-intro.html